シードマイヤーグランドピアノオーバーホール

ヤマハとかカワイはテールエンドにスカッチを入れるのだがここはあえて入れない
スタインウエイ等も入ってないからだ 入れることによりよりバックチェックの加えは良くなる分
離れるときに抵抗感があったりするのとバックチェックの減り具合があからさまに違うので

フレンジの滑り止めのペーパーを新しく貼り直す

シードマイヤーこの扇型に開く弦は
シードマイヤーの特徴なが〜〜い レンジの駒を持つ

シードマイヤーピアノ グランド15モデル すでにピアノ自体は90年ぐらいたっている、
1967年に杵淵ピアノで修理を施されている。外装はごく最近塗装、
今回2度目のオーバーホール、チューニングピンが6,75という極細仕様、シードマイヤーピアノ自体
のフレームピンホールがそれ仕様でできているために、フレームホールをサイズアップすべく削り込みの必要があるのだ

張りこみ前の
弦枕フェルト

ピアノ本体にフレームを載せます やれみんな集まれ
指を挟むな〜〜〜

デカール貼り付け

レギュレティングボタンクロス交換  

フレーム塗装クリアー仕上げ

穴あけ治具も自ら作るところが職人

修理人ときにはアイディアをひねり出差なければいけない所がこれからも
幾度となく出てくるそれに対処できなければこういう古いピアノ
は修理できないところに来てしまい、困った!!!ということになってしまってからあちこち修理として回されてくるケースがおおい

簡単に引き受けられるケースと無理難題ピアノが存在することは多い、無理難題ピアノは特にUPに多いのだたとえばドロップアクション物、ツリカゴものと呼ばれるどこで作っていたかもすでにわからないピアノメーカーのものはすんごい面倒な作業となるので
一度でもやったことたとえばドロップアクションを持つピアノなど
・・・・2度とやりたくないピアノになる。
綺麗に直したところで快適性はまず測れない、何とか弾けるようになるくらいで、直している方もなんじゃこりゃという感じ

そのようなピアノを幾台も直し今日にきているが
修理人みな口そろえて言うのはドロップは直したくない

たんに弦圧という言葉だが実際の作業は相当なものなのだ
削りだす、この後フレームを入れてボルトを締め上げて
測定する、だめならまたフレームを下して・・・・・という作業が繰り返す
繰り返さなければラッキー
まさに合わせ作業の極みのところだ、

治すは川村君、そうピアノ調律師になりたてのころからピアピットに来ていた。日本製には関心のない
まったくのヨーロッパフリークだった
当時はベヒシュタイン系の店にいましたからね

筬手前面合わせのところはブナの木が使われている

フレームのアグラフ磨き
これが終了するとフレームフォーミング
そして塗装

フロントキーピンなんと抜いて磨く川村君
たいへんだぞ〜〜〜〜〜抜くだけでも大変  フロントキーピンを確実に磨くのはじっくりと磨くか
こういう風に抜いて磨くかどちらかだ

アクション組み上げ作業

本日川村君は調律に出ていますね。

、毎日ピアピットで寝泊まりと続けながら作業が進む。  張り終えるのはいいが弦の安定
すなわちこれだけ大きなピアノになると金属の伸びがたぶんですが2年ぐらい進みますね、こまめな調律と弾くということが大切になります。UPでも弦を張り終えたら2日に1度調律してますね

チューニングピン関係はディアマント ビーネはすでに生産されてないので
今はディアマントが主流

レスロー弦張りこみ開始

燻製タイム

アグラフもきれいに磨き 下写真レンナーサポート〜シャンク等の取り付け

シードマイヤーグランドのデカール

シードマイヤーピアノフレーム塗装

フレーム下塗りサーフェーサー薄く

角度太さとも正確に穴あけが必要だ

ハンマーヘッド穴あけ作業

なにやら川村君の足がひどくはれてきている。。。。。。尋常な腫れ方ではないぞ〜〜〜

サポートレール

ブッシングクロスの交換

クロスパンチングはヤーン製

デカール作成

ピアピット本日 三鷹元祖油そば(油そば)というものを食べる つゆがないラーメン?・そば? ラー油をかけて食べる
何ともうまい 初めて食べた〜〜〜作るは松野調律師

レンナーニス塗装開始

シードマイヤーピアノのサポート、これはレンナー製だ。昔から何も変わらない、信用度抜群のアクション

サンダーかけ もっと手早くやらんといつまでたっても落とせん
ということでナベサンとフクチャンが一気にサンディング

塗装室に移されたシードマイヤーピアノ

サンダーがけできるだけ古いニスをすべて落とさないと次の作業ができない
今のピアノは結構剥離剤で落としたりするが、剥離剤が木にしみこむとこれまた面倒なところ、どちらかを選ぶは川村君の判断だ
削り込みを選んだ。大変だぞう〜〜〜そう簡単には取れないのだ

共鳴板の状態を確認と之からふるいニスを落としていきます

アグラフの磨き作業これも1戸1戸の手作業でもある

最後の微調整は当て木を使いすり合わせの隙間を埋める

バランスキーピン関係の磨き

フレーム枠下位置には弦圧調整のための木があてがわれている
その木を削り込みながら弦圧を出す
フレームが下がるたびに弦圧は出る仕組みだ

細かい個所の弦圧調整 のためにまたもやフレームをアップする、この作業が幾度と繰りかえし行う

もう一度フレームを収めて測定

カマチ周りを削り込んだ後フレームを再度入れます 合わせ作業  これが一人じゃできないところだ

駒ピンの取り換え 駒ピン規格寸法のぴんがないため釘を利用する釘がジャストフィットなのだ
それを差し込みカット、カットした切り口を研磨する くぎだから駒ピンだからの区別はほとんどないというか
金属的良さは釘の方が何倍も硬いしGOOD 部品がない場合は頭をひねり音質に関係ないところで工夫するのが修理人だ
何でも作り出すことができること、これやはり修理人ですね

わざわざシードマイヤ用にカンナを加工して削り込む
カマチアール部分に合わせてカンナを加工するために
このカンナはこれが終わるとお役目ごめんとなる

シードマイヤーピアノ駒ピン修理と弦圧調整  弦圧をとるためにフレーム下位置にある添え木を削り込む
均等に削り込まないと各部で弦圧が変わってしまうことになるために正確な削り込みが必要だ

埋め木乾いたら削り込み作業

膠を湯煎で溶いてから埋め込む 膠そうですね昔の瞬間接着剤のようなもの
木材を痛めることなく熱を加えればきれいにはがせるメリットも持つ

接着剤の進化はすごいところもあるけれどこういう昔ながらのやり方も現代でも通用する
ただ膠を作る作業がめんどいというか臭い

日本製にはない形のフレーム

シードマイヤー共鳴板割れ埋め修理
この年代のものというか国産でも50年〜経過してくると大体割れが生じるましてや四季のある日本環境の変化はピアノにとって過酷なものとなる。OH時大半がこの作業から始まるのだ。スプルスを埋め込む作業だ

重いフレーム何とかジャッキでおろす

レバーうら側にスプリングがついている
レバーを引き戻している
日本製等はレバー自体に大きな鉛がついている

ぴん板はそのまま使いたいという意向なのでフレームホールを加工する方法がベスト
ぴん板まで交換となると大変なことになる、傷んでなければっそれを使おうという考え

もう一度取り外してテールの加工

扇状に低音部が開くシードマイヤーピアノ、相当な共鳴板レンジを使う方式だ
これ以上ひらくと止音ダンパーフェルトも後ろ側を広く持たせなければ音はとまらないというくらいぐっと開いている感じに思える。音響を考えてのフレーム構造でしょうね

カワイヤマハタイプと大きく異なるすべてのつくり
フレームに開けてあるチューニングピンが差し込まれるところはそのピンの太さの穴があけられているだけだ。スタインウエイも同じ方式なのだ。ピンブッシュというのは合理化工業化工程で都合のいい穴を埋める木に過ぎないのだ

この手のピアノフレームと共鳴板がかりそめなバランスを保っているため一気な弦調力落としはNG
知らないところではフレームがトンダ!!とでんわがかかって来る。どえらいことになるため慎重な作業が必要だ

少しづつ弦張力を緩める
一気にどんと弦を取り外せるのは国産ピアノだけ

常に加湿は今の時期欠かせないのだ

シードマイヤー、UPはピアピットでも何台か直したがGPは初めて見ましたねいい勉強させてもらってます
スタインウエイ、とかブリュートナーはみてきているがシードマイヤーGP初めてでかっこいい

作動上どちらがいいのかというのは判断できないが
しかと理由があるはず

各部品状況を確かめながら分解していく

反り狂いを防止させる役目もある、ぜいたく仕様だ

ダンパーレバー この仕組みも日本にはない仕様だ

既に共鳴板にひび割れが生じている、確かに共鳴板も薄い
名門と呼ばれるピアノはこの年数経つと8割がた割れる

弦圧の測定 セクションごと弦を取り外して弦圧を測定する。

整調作業の時に膝に当たり邪魔だとわかった

筬がナラの木!!これは今のヤマハフルコン
も真似している。そうこちらが先ですからね

チューニングピンホールぎりぎりのサイズのチューニングピン・・・・・・・ここをどう処理するか!

口棒がとり外れない方式これはいいなとおもったが

鍵盤筬部分もまあ日本で見る一般的なという言い方は悪いがやはりヤマハとかカワイとかとはずいぶん違う構造を持つ
基本的な動作は瞬間的動きに関する作動は同じだと思うが構造仕組みが全く違うところが面白い。
まあいいピアノには間違いないが、よくでき過ぎるくらい部材はいいものを使っている

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レンナーハンマー穴なし