スタインウエイ製造番号106742
おそらく100年前一世紀も前のピアノです
良くぞ今までご無事で、と言う感じですね、
ダブルフレンジを持つアップライトピアノ、実にゴージャスな概観作りとなります
程度は言うまでもありません、ジャンク一歩手前状態、です
おまけにアイボリーになぜかペンキで塗られ色が変わってます
おかげさまでと言うのもナンなんですがそのまま色を重ね塗りしたために
下地がいい形で守られラッキーかもです
港区六本木 L様
先ず写真でみると白?でしょうか
本当はクロなのです

綺麗に見えますがはけ塗りで
刷毛のあとざわざわ
塗るなよーと言いたくなる逸品
欠損箇所少な目で
意外といいです
ゴージャス!100年前のデザインだ、日本で言うと明治
時代あたりか・・・・・
誰が彫ったのだろうか
この頃日本ではちゃんばら中
ピアノなど当然無くお三味線、長唄、清元、義太夫か
何故に鍵盤を剥がす税関職員
ワシントン条約の証か、実に悲しいですね、何も剥がす事は無イでしょう、ね
アクションが動く・・・・・・響板がなる
スタインウエイだよ、腐ってもスタインウエイとよくも言ったものだ
チョットびっくり
このウッドにハンマーフェルト
巻いてもらうか
どうしようか考え中、
当然錆スプリング折れとなる
アクションリン銅線でスプリングを作るのか、ああああ、あ!?俺が作るの?またかよ
アッパーの間を8本もハンマー通すのが技、
外装は福ちゃん「めんどっちいが問題は無い」とさ
まだまだ細部にわたり
分解し始めるとさまざまな
思いもよらないことがおきる

ユックリ早くやるとしよう
展示に戻る
外装の色は考えといてください、
塗装の福多よりご連絡が入ります、出来るだけイメージの色に
仕上げます
ウイッペン部
ダンパー
ハンマー
虫食いでやられています、年数がねんすうなため仕方ない
テンションをユックリ下げていきます
弦圧は計っておこう
鉄骨の汚れ腐食
鍵盤下の汚れ、1セントコイン発見
これを見ているだけで時代が積み重なっているのがわかるようだ
ブラケット受け皮のカップがつけられている
バラス前にタグをつけます
中音部の弦枕
ビス折れなくはずせたプレッシャーバー
何とかシンセンはずし終えて今日のところは終了・・・・・アーくたびれたー
まだフレームおろすのがたいへん、スタインウエイはわく板をはずさないとフレームが降りないのだ
一度全てのアクションをレールからおろします
よっちゃん博多どうだった?、調律で博多までいくのね、明太子としょうゆ買ってきた
出来るだけ綺麗にパーツを1個1個磨く
ダンパーロッド
今日は一日中磨きに専念
細心の注意をくばりアクション部品1個1個チェック再生
5.4のシャンク・・・・これは細い
ハンマーオーダー中にて若干大きくなるために
シャンクの太さを変更しようかどうしようか考え中


ダンパーフェルトはレンナーの細め,クロスはカシミヤクロスを使用
細かい所がぽつぽつと割れたり剥がれたり、
さてさて、今日もこれだけで一日が終わった
レバークロスまで何とか・・・・・
このようなパーツの割れが意外と多くあります
筬はずしスタインウエイは組み上げ型
あわせで作ってあるために、たいへんなのだ
スタインウエイの金粉で色の調合
ブラケットを塗装します
レギュレティングボタンのクロスを交換
かなり汚い筬、
虫食いパンチングクロス
これは捨てです
昔ペーパーパンチングってこうして雑誌を抜きいれていました
日本でも同じです
いよいよスタインウエイ本格的な解体作業はじまりました
底板をはずして、弦もはずす
一部親板側面をはずさないと取れない
スタインウエイのフレーム
弦圧を細かくチェック
全てのデーターを書き写して行きます
このメモ帳がすべて後の寸法をきめっるのと
誤差に対しての適応しなくてはいけません
特殊なまわすジグが必要
スタインウエイが凄いのは
四方八方よりクラウンが与えられている
低音部にまでしっかり目に見えるクラウンが出来ている
響板隅がザクラレ、中央部に向かって膨らんでいるようだ、それに大きく圧が与えられている
下の写真のように素手で中央をたたいた時に
ズドーンと太鼓の音がするのがいい響板状態なんです
これはヤマハカワイでも同じことが言えるが
ズドーンとはいきません、
やはり100ねん近く経つと
きょうばん割れが・・・・・
スタインウエイのフレーム
連日このようなチマチマした作業です
キョウバン割れ修理開始、先ずは表より
ががががががっがががががががががが^−
割れ目にそってティパーに掘り下げます
白いところ新しいスプルース充填
各アクション部分のスキン〜クロスフェルト交換
ウイッペンを取り付け
注意 ウイッペンフレンジのビスとバットフレンジのビスは
大きさが微妙に違うので間違えないように
カワイヤマハは共通
このスプリングを交換します
すんげーめんどっちー
スタインウエイはやはりちがうね、
響板目に沿ってサンディング
この年数たつと細かい割れも目立ちます
しかしスタインウエイをペンキで塗るなんて信じられないが本当の話か・・・・
あーでもないこーでもないってかー
いい響板使ってるなあー
この象嵌の塗装を剥がします
とてもめんどくさいのです
左象嵌一部欠損これも修理復元します
今日一日これだけ
完璧に塗装された響板
今日も外装はがし今日もめんくせー
黒の下から木目だす〜
いんやーめんどくせーよ
白の下から黒が出る〜
スタインウェイはバラスとパーツが多い
しかも部分欠損箇所あり、作るしかない
なべさんえらいよ!よくここまで落としましたね、
鼻の穴真っ黒でした
朝7時からやっているが、象嵌部分がウルトラめんどくさい、
実に手の込みすぎ、オーバーホールのことは考えて作ってないんですね
懲りすぎなため、作業はかどらず、
遺跡の発掘作業のようだ
今日もひたすらがいそうはがし、
鼻の穴は真っ黒、耳の穴もまっくろで、おまけに漆なために
全身が痒い
丸一日かけてこれ一本なり
吉村作治先生?もおつかれ
錆は完璧に落とさないと
金粉がふけません
フレーム
駒部分の修理
フレームオン!!!!!
げんあつ調整
ここが一番のポイント、
この時代のスタインでも相当に響板にクラウンが付いている、鳴らす、という意気込みを感じる

フレームはGP,UPでもスリムで細い、響板、フレーム
出、かりそめなバランスを保っている
テンション調整弦枕取り付け
まがれ!まがれ〜・・・・・・
曲がるわけないじゃん
プレッシャーバー
もう一押し
塗装直前の仕上げ
いよっコロンボ刑事
ピアピットスーパーアンティック塗装やっとこさ、色が入る
福ちゃんマスクをしないとまずいよーシンナー中毒になるよー
けん盤張り準備開始
先ずはサンディング
100年もたっているため
スプリングは折れ交換の図
親板の少しのはがれでも見逃せない
接着してから塗装
スタインウエイキャプスタン
の頭の整形と黒鉛塗り
けん盤張替えの最終チェック
大工のナベさん招集がかかりました
飾り窓のモールが欠損しているために
同じものを作る工作だ


見事に再生、
けん盤ブッシングクロス交換だよー
ブッシング取外し前
とりはずし
ペダル関係の掃除と作り変え、
この仕事はナベさん
ぺダルこわれてんじゃん、
直しにかかるナベさん
実に細かい作業に入りました
クラッシックかつ上品な極上の塗装を施す福多氏
義治氏今日は外で作業
この作業を始めてからなんと10キロ以上
の減量に成功、やせたのよ。ほんとに
本人、調子いいらしい
合間を見て冬支度
やるやる義治氏
手を抜かない
だからオセオセになってます
整調完了
完全にオーバーホールされたスタインウエイ
整調、整音のかいあって整音、整調のみに費やした日数2ヶ月
アクションがクラッシックなため最適の運動
ポジションがなかなか取れず、四苦八苦
正確なポジションをつかんだ、このピアノは、
恐ろしくいい音を再生してくれた、
太く柔らかさが飛びぬけてあり、音量もダイナミック、何より確実にブリトーンが絡み、絶品に仕上がりました、、これほどいい鳴りがするとはおもっていませんでした、GPのように奥深い音鳴りが特徴です、びっくりデス、

売るのが惜しくなってきました、というのが本音
100年たってもスタインウエイ、腐ってもスタインウエイ、とよく言ったもので、100年前にこういう
音で売り出していたのだとおもうと、いかに日本のピアノの歴史が浅いかをまざまざと見せ付けられたような思いです、

アクションもオリジナルを使い、全ての駆動部分のセンターピン
破損か所を直し当時のまま組み上げました、
1900年のオリジナリティーそのまま復活です
現代のアクションののせかえるかな〜という案もありましたが
後世に残したい逸品なためそのままの状態を完全復元です、

義治氏いわく「このピアノ俺に売ってはくれまいか」
愛着も愛情も注ぎ込まれわが娘のような心境らしく
娘が嫁ぐ目前の心境に追い込まれていますね(凄い複雑らしい)
フクタセンセイ最終地点に着実に着てます
これぞスタインウエイ、のエンブレが付いて不動たるものに
カスタマイズされたスタインウエイ、
オープンアームズ (ジャーニー)を弾く
ヨッチャン