カワイK35     オーバーホール、カスタマイズ  340000円

なんと昭和34年モデル、古いふるい〜〜廃棄寸前のピアノ、
見てみると思ったより状態はいい、良いといえどもボロ廃棄レベルでのことだ
響板割れもない、その前に入荷したKU5は残念だがフレーム折れ割れ発見でオーバーホールは断念廃棄処分の道だった
それよりもさらに古いモデルだが、パネルデザインといいおしゃれなタイプでかつ当時の高級モデルだ
ピアピットの若い技術者のよき勉強教材ということでオーバーホール開始
カワイK35のパネルをはずし棚板もはずし、弦~フレームをむき出しにします
弦の弦圧のチェック、各部セクションの弦圧状況を測定します
するとやはりマイナス部分があります、
弦のはずし作業
古いチューニングピンも抜きます
はずしたワイアーは短くカットして金属捨て場に捨てます
ピアノ本体を寝かし底板をはずします
今度はフレームを本体からはずします
ペダル底板が外れました
みんなでフレームおろし
200キロの重量だ
むき出しになった響板
鍵盤もすべて貼りかえます
さあこのK35オーバーホールを施して新品同様になります
外装が3つ窓つくりになっているのでその3つ窓をアレンジし木目の窓を作りたいと思います。おしゃれなK35になるでしょうね
出来上がりが楽しみですね
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やるなら徹底的に
古いピンブッシュを抜いていきます
ピアノフレーム塗装
鋳物が出るまでとぎ落とします
カワイのピアノにやたら多い
フレーム表面塗装のわれ

分厚い下塗りがわれ上の塗装も割れる、カワイシリーズは
結構多いのだ
マスキングを施します
ベアリングも磨き上げます
カワイK35カスタマイズ、響板もどうせなら色を変えよう、ボディーのリファインも面白いが
中身のリファインもこれまたかっこいい、音色には影響しない塗りとキレイさを誇らなければ
やる意味もない、色の調合からの世界だ
元黒だったんだけど木目に変更
ナベサンは看板描き
今年も薪つくり、ピアピットは薪ストーブなので今から燃料を
きりため。この薪切りためが命綱なのだ
まるでりんご飴のような色に変身
弦圧の調整
カワイピアノK35カスタマイズ
まるでふかーい湖のような響板に仕上がりました
フレームのセッティング
おお部分が木目に変身
新品ピンブッシュの打ち込み、11、深さは機種によって異なる
ピンブッシュ打ち込み
レスロー弦はり開始
カワイのK35にレスローの弦だ、
最高級の弦を与える、この時点で
計算上では弦圧もあり最高の基準に
響板も色は濃く厚そうに見えるが
見えるだけで実際は極うすの仕上げだ
音に関係するところだけに、うかつに厚くはぬれないのだ、薄く均等な厚さで塗る
メッキピンが与えられたK35
ぴかぴかの弦はきれいだ
けん盤も1本1本丁寧に削り込みます
ピアノ前面パネル
鍵盤ブッシングクロスの交換
ブッシングクロスはレンナーカシミヤ
こういうところはカスタマイズの世界
チューニングつまり調律ではなく
メーカーがパッケージングした状態に手を加えノーマルと
違った状態にすることそれが即ちカスタマイズ

では何故カスタマイズするのか!、そのわけは人によりさまざまだが恐らくほとんどの人が自分だけの音に仕上たい
という思いからだろうか自己主張、または別の理由があったとしてもだ。
量産品では満足も納得も行かない、私たちがカスタマイズを施すわけで。
使えないというわけではなく、その存在ピアノ自体が楽しい楽器だということを
先ずアピールしておきたい普通に使えながらそれプラスの楽しみいい音
のあふれているピアノということだ
ブッシングクロスこの部分を交換することにより
また数十年使える、国産物はだめなので
レンナーカシミヤのクロスを使う
ピアノにとって必要不可欠なパーツは何か、響板、ハンマーアクション、どれひとつかけてしまうと弾くことも奏でることも出来なくなる
ピアノの弦は最も重要な所だ、例えばその弦の劣化、はっきり言って素人にはまったくわからないところだ、
弦の寿命はギターでも1月、と短いのだがピアノに限ってこれまた永い、永いといってもせいぜい30年、金属の劣化はスタインウエイだろうが
とめることは出来ない、弦の張替えもギターと違ってとても大変だ、六本のギターの弦に対し230本も張られている
ちょいとハイ交換!というわけには行かないのだ、共鳴板の小さな楽器ほど弦の劣化による音への影響は大きい
ピアノでも同様なわけで共鳴板が大きいので古い弦でも響く、しかし張り替えた弦のパワーと音伸びは並べたらその差歴然だ
しかしながら時間と手間が大きく掛かるセクションだ、時間をかけても安定にさらに時間が掛かる
でもピアピットではノルマ、予算等は全くないのでプライベーターな世界で仕事をさせてもらっている
そこだけ直すというのは、やはり修理屋としても妥協できないのだ
当然そこだけなはずがない!と思い込むこそが真のリペアー職人
怪しい所を重箱の隅までつつき引っ張り出すのだ
すると出て来るわ出てくるわ、
こういうところはカスタマイズの世界
チューニングつまり調律ではなく
メーカーがパッケージングした状態に手を加えノーマルと
違った状態にすることそれが即ちカスタマイズ

では何故カスタマイズするのか!、そのわけは人によりさまざまだが恐らくほとんどの人が自分だけの音に仕上たい
という思いからだろうか自己主張、または別の理由があったとしてもだ。
量産品では満足も納得も行かない、私たちがカスタマイズを施すわけで。
使えないというわけではなく、その存在ピアノ自体が楽しい楽器だということを
先ずアピールしておきたい普通に使えながらそれプラスの楽しみいい音
のあふれているピアノということだ
掟破りの響板フィニッシュ
今ではイタリアのファツィオリのピアノが
真っ黒の響板を持つことで知られている
ストローク弦あたりを再度チェック
アクション部の修理
ウッドに変更されたペダル窓
世界中探してもこの色はないのだ
ついに音だし開始、K35アップルグリーンの共鳴板がなる瞬間だ
K35、昭和30年代のピアノだ
平成21年にもう一度生まれ変わるとは
誰も思わないだろう、当然廃棄の道でしかなかったピアノ、ここで復活しようとしている
外装ももちろんだが、内容ははるかに良くなっているのだ、オリジナルのパーツは脱ぎ捨て
ドイツ製の部品を組み合わせたモデルと変身した。
手間と時間をかけたアクション、スプリング系は取り替えるのが常識
ピアノ整調作業手順

1 アクション調整
2 鍵盤調整
3 ハンマー弦あわせ
4 ハンマーストローク調整
5 ロスとモーション調整
6 鍵盤上面調整
7 鍵盤深さ調整
8 ハンマーレットオフ調整
9 ダンパー総上げ調整
10 ダンパー始動調整
11 ストップレール調整
12 ハンマーバックストップ調整
13 ペダル調整
14 ブライドルテープ調整
15 総検査


上記の調整は確実にやらなければならないところです

この作業工程はわれわれ調律師はアメニモマケズと同様
丸暗記させられるのだ、アメニモマケズはいえなくても
整調手順は確実に言える
外装部分をリファイン、K35とは思いもしないルックスに変わり
豪華さとシックな感じを両方もたせたわけだが、でもこやつのキモは外装だけではない、レスロー弦、と特注ハンマーが持たされ、すべてのフレンジのセンターピンはすべて交換されている
音色もパワーを持った伸びのある音だ、
最高のコンディションでお届けいたします
カワイK35に最新の消音ユニット取り付け
最強のピアノに変わりつつあるK35
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