ピアノ買取相場の目安|種類別・年式別にわかる価格の幅【2026年8月調査】
ピアノ買取の相場は、種類(アップライト/グランド/電子)・メーカー・型番・年式・状態、そして搬出条件で決まります。
先に目安の幅を言うと、2026年8月時点の各社公開データで、アップライトピアノはおおむね数千円〜80万円。グランドピアノは15万円〜500万円、電子ピアノは数千円〜30万円です。
「幅が広すぎて参考にならない」と思われたかもしれません。実はその感覚が正解で、この幅の理由こそ、このページで一番お伝えしたいことです。
「うちのピアノはいくらなのか」に一発で答える表は、実はありません。実査でも、同じ1970年代のヤマハU1Hに、ある社は5千〜2.5万円の相場を出し、別の社は7万円の買取実績を公開していました。同じ機種でこれです。ただ、自分のピアノの条件を順に確定させていけば、答えにたどり着く手順はあります。このページには、実査した数字の一覧と、その数字の正しい使い方をまとめました。
ピアットは、特定の買取業者ではなく、各社が公式に公開している情報とGoogleに投稿された口コミをもとに、中立の立場でピアノ買取業者を比較・紹介するポータルサイトです。相場やサービス内容は、各業者の公式情報をご確認ください。
種類別の買取相場|各社の公表レンジ(2026年8月実査)
まず全体像です。買取業者が公開している種類別のレンジを並べます。
| 種類 | 各社の公表レンジ(実査) |
|---|---|
| アップライトピアノ | 3万〜80万円(A社)/ 数千円〜38万円(B社・機種別)/ 5万〜20万円(C社・年式別) |
| グランドピアノ | 30万〜500万円(A社)/ 15万〜60万円(C社・年式別) |
| 電子ピアノ | 2万〜30万円(A社)。実績では1万円未満の例もあり |
レンジそのものより見てほしいのは、各社の数字が食い違っていることです。アップライトの上限は80万円と20万円で4倍、下限も数千円と5万円で10倍以上違います。どれかが間違っているのではなく、各社が「別の条件・別の在庫需要」で数字を出しているためです。だからこのページの数字も含めて、相場の数字は「自分のピアノの値段」ではなく「市場の幅」として読むのが正しい使い方です。
年式別の目安|「何年落ちか」で段階的に下がる
年式は相場を動かす最大の変数のひとつです。ある業者が公開している年式別の目安(2026年7月更新)では:
- アップライト: 10年落ち〜20万円 / 20年落ち〜15万円 / 30年落ち〜10万円 / 40年落ち〜5万円
- グランド: 10年落ち〜60万円 / 20年落ち〜40万円 / 30年落ち〜30万円 / 40年落ち〜15万円
30年落ちと40年落ちの間で目安が半減する——つまり製造年が1年違うだけで見立てが大きく動く境目があります。だからこそ、査定の前に製造年を自分で確定させておくことが重要です。
製造年は、ピアノ本体の製造番号(アップライトは天屋根内の金色フレーム、グランドは大屋根内のフレーム右上面に刻印)を、ヤマハ公式の「アコースティックピアノ 年代・製造番号別一覧」(公式サイトで公開されているPDF。各年初の製造番号の一覧)と突き合わせれば分かります。調べ方の詳細と注意点は買取準備の記事で解説しています。
機種別の実査例|同じ機種でも公表額はここまで割れる
型番まで分かっている方向けに、実査で確認できた公表額の例です(すべて2026年8月実査。掲載は頻繁に入れ替わるため、現在は別の数字になっている可能性があります)。
| 機種(ヤマハ) | 公表相場の例 | 公開実績の例 |
|---|---|---|
| U1A | 3.5万〜6.5万円 | — |
| U1H(1970年代) | 5千〜2.5万円 | 5,000円(1974年製・経年劣化)/ 70,000円(1979年製・別の社) |
| U3H | 1万〜6万円 | — |
| U3A | 15万〜18.5万円 | — |
| UX3 | — | 190,000円(1987年製) |
| UX30A | — | 380,000円(1990年製) |
| YUS3SH | — | 480,000円(2014年製) |
U1Hの行を見てください。同じ1970年代のU1Hに、ある社は5千〜2.5万円の相場を出し、別の社は70,000円の買取実績を公開しています。10倍以上の開きです。
「相場表」と「買取実績」は別物です
この開きを理解する鍵が、相場表と買取実績の違いです。
- 相場表は、機種ごとの目安で、状態の条件が付いていません。役割は問い合わせを増やすための入り口の数字です
- 買取実績は、実際に成約した1件の金額で、「1974年製・経年劣化」のように条件が添えられています
参考になるのは実績のほうです。そして実績は日々入れ替わります。実査でも、数日の間に同じ機種の掲載額が差し替わるのを確認しました。「この機種の相場」という決まった数字はない——このページの数字も、あなたが読んでいる時点では動いているはずです。
だから、相場を調べる作業の本当のゴールは「正解の数字を見つけること」ではなく、「自分のピアノについて、複数の業者から実額を取ること」になります。
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メーカー別の傾向
- ヤマハ・カワイ: 中古市場の中心で、型番と製造年から値が付きやすい。上の機種別表のとおり、同じヤマハでも普及機(U1H等)と上位機(UX系・YUS系)で1桁変わる
- 海外有名ブランド(スタインウェイ等): 高額になり得るが、査定できる業者が限られる
- 国内その他・無名ブランド: 中古市場での知名度に大きく左右される。販売価格18万円のピアノに買取推定1万〜1.5万円という例もある(Q&Aサイトの回答例・個人の見解)。「販売価格」と「買取額」は別物という前提を持っておくと落胆が減る
相場より高く売るためにできること
- 機種名・製造番号・製造年を先に確定させる(境目の1年で見立てが変わるため)
- 状態を正直に記録して、同じ条件で複数社に査定を出す。減額要因として各社が挙げるのは、外装のくすみ・白鍵の黄ばみ・金属部の錆・カビ・事前申告との相違など。隠すより先に伝えるほうが当日の減額を防ぎます
- 搬出条件(何階か・エレベーターの有無・階段の幅)を伝える。搬出費は査定額から差し引かれる実費で、処分費用の記事で試算しているとおり、条件次第で数万円動きます
- 売却前の調律は不要。査定で見られるのは機種・年式・状態で、直前の調律を推奨する業者側の情報も見当たりませんでした。付属品(椅子・鍵)を揃えるほうが現実的です
なお、出張買取を呼ぶ前に知っておくべき法律上の権利(8日間のクーリング・オフ、引渡し拒絶権、引っ越しの場合に保護が外れる落とし穴)があります。買取準備の記事を先に読んでから査定を呼ぶことをおすすめします。
よくある質問
結局、うちのピアノはいくらで売れますか?
このページの数字は市場の幅であり、あなたのピアノの値段は複数社の査定でしか確定しません。機種名・製造番号・状態を揃えて2〜3社に出すと、実額が並びます。公表額が10倍以上割れる市場なので、1社の提示だけで決めるのは不利です。
30年以上前のピアノでも売れますか?
値が付いた実例はあります(1974年製・経年劣化のU1Hで5,000円、1979年製のU1Hで70,000円。いずれも2026年8月実査)。年式だけで諦める前に査定で実額を確認する価値はあります。詳しくは古いピアノの買取へ。
電子ピアノの相場は?
各社の公表レンジで2万〜30万円ですが、年式と機種への依存が大きく、1万円未満の実績例もあります。値が付かない場合の処分方法と費用は処分費用の記事にまとめています。
相場表より査定額が安く出たら、断ってもいいですか?
断ること自体は取引の当然の前提です。ただし呼ぶ前に「査定のみで成約しない場合の費用(出張料・キャンセル料)」の有無を確認しておくのが確実です。出張買取での断り方の法的な裏付けは買取準備の記事で解説しています。
まとめ
- 相場の数字は「市場の幅」。各社の公表額は同じ機種でも10倍以上割れ、掲載も日々入れ替わる
- 値段を動かす変数は、種類・メーカー・型番・年式(境目の1年が大きい)・状態・搬出条件
- 答えは「複数社の実額」でしか出ない。機種名・製造番号・状態を揃えて査定に出すのが、相場調べの最終形
機種名と製造番号のメモができたら、あとは2〜3社に同じ内容を伝えて、返ってきた実額を並べるだけです。このページの数字より、その3つの実額のほうが、あなたのピアノの本当の相場です。
掲載した金額は、買取業者6社が公開している相場表・買取実績の実査(2026年8月時点)によります。各社の公表値であり、実際の成約額を保証するものではありません。掲載元の数字は随時入れ替わるため、最新の実額は査定でご確認ください。
本記事は法令原文・公的機関の公表資料・各社の公開情報を確認したうえで、ピアット編集部が作成しています。運営者情報は運営会社ページをご覧ください。
最終更新:2026年8月10日